懐かしい漫画キャラを、うろ覚えで描いてみたり。雑食なイラスト練習ブログ。最近は主にぬらりひょんの孫。淡島(♀)を溺愛中。※ネタバレ注意。
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何故こんなことになってしまったのか。
漫画を描こうとして、
一応まとめてみようとセリフ決めたりなんだりしていたら、
まとまんなくなりました。
結果、漫画で描ける許容量を超えてしまったので、
そのまま文章でUPすることにしました。
以下、説明と言い訳です。
管理人は基本的に絵描き人です。
なので、とても小説とは言い切れないクオリティです。
段落分けなど、非常に読みずらいです。
漫画用の下書き用まとめ文という表現がしっくりきます。
でもこれ漫画にすると、何年先か…になりそうなんで挫折しました。
(スミマセン)
■内容について。
リク淡はじまり。自分なりの。
■設定について。
遠野お風呂後。
オリジナル設定有り。
リクオの原作のセリフも変更&都合よく書き加えしてます。
さらに淡島過去捏造。
しかもちょっと可哀想(陵●テイスト)
■文章形態について
主体がころころかわります。
リクオ→淡島→淡島独白
■雰囲気について
最初ギャグ調(リクオが)→シリアス(過去・暗)→シリアス(独白・甘)
ようするに、限られたツワモノしか読んじゃダメ!っていう代物です。
大丈夫な方だけ続きよりどうぞ!
subjective symptoms
「今日は月が綺麗だなぁ~。なぁ?リクオぉ~」
完全に逃げ遅れた…
色々なことに戸惑っているうちに、風呂を出るタイミングを逃してしまったリクオは、今淡島と2人きりだ。
(あいつら、オレを残して行きやがって…)
大勢でいた時には意識しないようにしていたが、やはり女の姿をしている淡島が気にならないはずがない。分かりやすくいうと、目のやり場に困るということだ。しかもこちらは意識しているというのに、淡島はいたって普通に話し掛けてくる。
お前も男なんだったら、多少は配慮しろ!と思うのは、このわが道を行く淡島には通用しないのか…?
お前も男なんだったら、多少は配慮しろ!と思うのは、このわが道を行く淡島には通用しないのか…?
どうにかしてさりげなく(逃げた風じゃなく)風呂から上がることは出来ないだろうか。
多分そんなに難しいことじゃない。『また明日な』と声を掛けて自然にここを出ればいい。
多分そんなに難しいことじゃない。『また明日な』と声を掛けて自然にここを出ればいい。
しかし、考えれば考えるほど自然に振舞うことが出来なくなる。
時間がたつほどに状況は悪化していくことは知れている。ここは勢いでのりきるしかない…!!
時間がたつほどに状況は悪化していくことは知れている。ここは勢いでのりきるしかない…!!
「っだから、リクオぉ~~。聞いてんのか?人の話ぃ~~~」
「は???聞いてる。聞いてっから!あんまこっち寄んなって!!」
先ほどから適当な相槌ばかりするリクオに焦れた淡島が、やばいくらいの距離に近づいて来ていた。さらにはリクオの隣に陣取り、肩を揺さぶってくる。
「淡島~~!俺もう上がるから!!」
「淡島~~!俺もう上がるから!!」
完全に切羽つまったリクオはさりげなくも何もなく、そう叫んで立ち上がろうとする。しかし、もはや負け犬のような情けない背中を、淡島は力ずくで引き止める。
「だ~か~らぁ~!!オレの質問に答えろって」
「ん?あ?質問…?」
「やっぱりちゃんと聞いてねぇ。もう一回言うから、ちゃんと聞けよ?お前なんでそんなに強くなりてぇんだ?しかもそーとーあせってるみたいだし。まあ、やる気あんのは認めるけど。それってさっき言ってた京都と関係あんのか?」
興味津々で聞いてくる淡島に、リクオは少し落ち着きを取り戻す。
普通に会話することを意識しながらもう一度湯につかった。
普通に会話することを意識しながらもう一度湯につかった。
「……ああ、おまえは途中から風呂に入ってきたからな…。今京都に「厄介な奴」が復活したって噂は知ってっか?」
「おお~それ!かなりキケンな奴なんだってな!」
「そう。前にオレをさ…身を挺して助けて守ってくれた奴が、その京都にいるんだ。あいつを見捨てるような真似はできねぇ。妖怪仁義ってやつだ。今度はオレがあいつを守ってやりてぇんだよ。だからオレは一刻も早く強くなりてぇ。」
リクオは自分の気持ちを整理しつつ、きちんと目をみて正直な気持ちを淡島に伝える。しかし、今度は淡島がリクオから目を逸らして、気の無い返事をする。
「ふ~~ん。そうかぁ。リクオはそいつを守りたいのか…。誰かを守る為に強くなりてぇか……なるほどねぇ」
成る程という割には納得していないように見える淡島は、うっとおしそうに髪を掻き揚げ、揺れる水面に視線を落とす。途端に元気の無くなった淡島に、何か傷つけることでも言っただろうかと少し不安になったリクオが心配して声を掛ける。
「あ~、淡島はどうなんだよ。強くなりたい理由とかあんのかよ。遠野って皆修行熱心だよな」
「理由なんて……」
珍しく言いよどむ淡島の表情は硬く強張っていた。
「淡島……?」
優しく呼びかけたはずの声に、ひどく反応した淡島は、一瞬眉をひそめて何かを堪えた表情をした。が、次の瞬間、大きな水音を立てて湯に潜り込んだ。リクオが脈絡の無い行動に唖然としていると、淡島はすぐに浮かび上がってきた。
「強くなりたい理由なんてあるわけね~だろ!変なこと聞くな!男なら強くて当たり前なんだからな!」
「え?だって淡島が先に理由聞いてきたんだろ?変なことって…」
「うっせ~!!もう寝るから先に出るぞ!」
淡島の立てた水しぶきを浴びながら反論するリクオを相手にせず、一人で話を終わらせた淡島が風呂を出ていく。
「さっきまで月が綺麗だ…とか笑ってたくせに。急に怒ったりしてなんだよ。あまのじゃくってそーいうもんなのか?変わった奴だな」
強くなきゃ、まともに生きてけねぇんだよ。
自分の身は自分で守らなきゃいけねぇんだ。
だって…誰かが助けてくれるなんて、そんな都合の良い話…あるわけない。
オレは…オレには…、
助けてくれる奴なんて誰も…
「お前、あまのじゃくなんだって?夜になると女になるってホントかよ?」
「やっ…めろよ!離せ!オレにさわんな!」
「女の子なんだろ?オレじゃなくて私だろ?もっと可愛くしてみろよ。そしたら、優しく扱ってやらねーこともないぜ」
嫌だ嫌だ嫌だ!なんでこんなことされなきゃなんねーんだ!!体中触られて、裸にされて、あげくに中までぐしゃぐしゃにされて!!女みてーに喘がされて!……気持ち悪くって…コイツのこと殺してやりたいのに…!
力じゃ敵わねぇ…。オレを押さえつける手を振り払うことも、抱えられた足を引き抜いて顔面を蹴りつけることも出来ねぇ。畏を断ち切る強さも無い…。だた飽きるまで付き合うしかねぇのかよ…!
オレに誰にも自由を奪われない強さがあれば……こんな奴なんか!自分の身を守れる強さが欲しい。そしてこんなとこから逃げ出してやるんだ。1日も早く…!!
浴衣だけをはおって急いで露天風呂を後にしたけど、このまま部屋には戻る気にはなんねーな。遠野にくる前の…結構、昔の話なんだけど。思い出すとまだキツイか。アイツに結局とどめ刺せなかったんだよな。もし、もう一度見つけたら、今度こそ……!って二度とあんなツラ見たくねーけどよぉ、ほんとは。
月明かりが照らすのを頼りに、水飲み場までの道を歩く。今は誰にも会いたくない。会えばこの胸の感情を吐き出してしまいそうだ。手ごろな岩に腰をかけ、空を見上げると、真っ黒な中に晧々と月が照っている。清浄な光は綺麗すぎるから、一人で浴びるのが怖い。
こんな嫌な記憶、思い出させやがって…。リクオのやつ…。明日トコトンしごいてやんぞ。ん?強くなりてぇんなら、逆に喜ぶのかな、アイツ。まあいいや。守りたい奴いんなら、早く助けに行ってやった方がいいだろ。女かな?だよな、あんな必死こいてんし。さぞかし、美人で可愛い子なんだろうなぁ。そりゃ、守ってやりたくなるってもんだ。
つか、多分本気で言ってんだろうなぁ、リクオの奴。誰かの為にって。守りたいって。…もしあんときリクオみたいな奴が傍にいてくれたら……オレは大丈夫だったんだろうか?あんな辛い想いしなくて済んだのかな。一人で夜を怯え続けることも無かったのか…?
リクオは今、その大切な誰かのために一生懸命なんだ。死ぬ気で強くなりたいなんて、中々言えることじゃねえって。あんなまっすぐな目で告げた言葉は本物だ。そんな風に想われるのって…ちょっと羨ましいかもなぁ。
……なんだろ、コレ。胸の奥が苦しいような。サラシ巻いて無ぇのに。息苦しいつーか、心臓が何かに掴まれたみてぇ…。でもちょっと暖かく感じる、不思議だ。
「どうした?淡島。痛いのか?」
淡島の後ろにあった茂みから突然現れた影が、ぼんやりとリクオの姿をかたちどる。不意をつかれたのと、相手が今考えていたリクオだったことで、淡島の思考が止まる。淡島が答えられないでいるので、怪我でもしたのかとリクオがその手を取って胸のあたりを覗く。
「別に傷とかは無いみてぇだけど」
「な…んで?ここに?」
「あ~さっき淡島のこと怒らせちまったみたいだし。謝ろうと思って部屋行ったらいねーし。心配だったから、探してた。案外早く見つかって良かったぜ。驚かせちまって悪かったな」
そういってリクオが笑いかける。その言葉に、触れた手にいっそう自分の体が熱くなっていくのを感じた。さっきよりも脈が早まるし、胸も苦しいけど、でも嫌じゃない。この妙な感覚が何かは分からない。リクオが原因だということは体の反応でわかるけど、今リクオにそれを知られるのは困る。まだ、淡島自身が戸惑っているから。
「んな心配することね~っての。ただの散歩だし」
自分でコントロールできてない感情を無理やりに押し込めて、緩みそうになる表情を暗闇で隠してあぜ道を戻る。そしてリクオを置いて駆けていく。
「ならいいけど。もう怒ってないんだな」
「別に怒ってなんかねーよ。ま、強くなりたきゃ明日も頑張れよ。」
「勿論だぜ、じゃあな淡島。ちゃんと寝ろよ~」
リクオが自分を見ていると思うと、嬉しくなる。自分のことを考えているならさらに。もっと心配させてやりたい。あの目がずっと自分をみているなら。
誰かの為に強くありたいと願う、正直でまっすぐなアイツが傍にいるなら、きっと。あの時のオレも救われる気がする。お前の優しさを信じていたいと思うんだ、リクオ。
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